営業資料の工数を9割減!ChatGPTで営業資料や提案書を作成する方法

「日中は商談で埋まり、夕方から提案書作成で残業確定」
「真っ白なパワーポイントを前にして、何から書き出せばいいか悩む」

多くの営業担当者が、この「資料作成の呪縛」に苦しんでいます。

本来、営業が時間を使うべきなのは「顧客との対話」です。

PCに向かってキーボードを叩く時間ではありません。

この問題を解決するのが、生成AI「ChatGPT」です。(但し、現在はGeminiを推奨します)

ChatGPTを正しく使えば、これまで3時間かかっていた資料作成は、20分で終わります

工数9割削減は決して大げさな数字ではありません。

本記事では、AI初心者でも今日から使える「勝てる営業資料」の自動作成フローを解説します。

これはGeminiで作成しました

なぜChatGPTで「売れる資料」が作れるのか

「AIに書かせた文章なんて、心がこもっていないから売れない」

そう考える人もいます。しかし、それは誤解です。

ChatGPTが得意なのは、以下の3点です。

  1. 論理構成の構築: 説得力のあるストーリー(起承転結)を瞬時に組み立てる。
  2. 顧客視点の言語化: 顧客の悩みや課題を、客観的なデータから推測する。
  3. 圧倒的なスピード: 人間が1時間悩む構成案を、10秒で出力する。

人間が行うのは「ゼロから書くこと」ではなく、「AIが作った80-90点の案を、顧客に合わせて100点に修正すること」に変わります。

このパラダイムシフト(考え方の劇的な変化)こそが、工数削減の鍵です。

【準備編】ChatGPTに与えるべき「3つの素材」

ChatGPTは優秀なアシスタントですが、指示が曖昧だと役に立ちません。

美味しい料理を作るために新鮮な食材が必要なように、良い提案書を作るには「良質な情報」が必要です。

プロンプト(指示)を入力する前に、以下の3つをメモ帳に書き出してください。

1. 誰に(ターゲット)

  • 業界・業種
  • 担当者の役職(決裁権があるか、現場担当か)
  • 抱えていると予想される悩み

2. 何を(自社商材)

  • 商品の特徴
  • 競合他社との違い(強み)
  • 導入するメリット

3. どうなってほしいか(ゴール)

  • まずはアポイントを取りたいのか
  • テスト導入をしてほしいのか
  • 即決で契約してほしいのか

この3つが揃って初めて、ChatGPTは最強のパートナーになります。


【実践編】3ステップで完成!提案書作成フロー

ここからは、実際にChatGPTを使って資料を作成する手順を解説します。

いきなり「提案書を書いて」と頼むのではなく、段階を踏むのがコツです。

ステップ1:骨子(アウトライン)を作成させる

まずはスライド全体の構成を作ります。いきなり文章を書かせると、論理が破綻しやすいからです。

【入力するプロンプト例:構成案】
あなたはベテランの法人営業コンサルタントです。
以下の条件で、商談用の提案資料の「目次構成(アウトライン)」を作成してください。

前提条件:

  • ターゲット: 人手不足に悩む中小製造業の工場長
  • 商材: 採用管理クラウドツール(月額3万円)
  • ゴール: 無料トライアルの申し込み
  • 構成の型: 課題提起 → 原因分析 → 解決策(自社商品) → 導入事例 → 費用対効果

出力形式: スライド1枚ごとのタイトルと、そのページで伝えるべき要点を箇条書きで出力してください。全10ページ以内で構成してください。

これにより、「1ページ目:表紙」「2ページ目:御社の課題整理」といった具体的なスライド構成が出力されます。

ステップ2:各スライドの本文を作成させる

構成が決まったら、各ページの中身を肉付けします。ここでは、より具体的な言葉を引き出す指示を出します。

【入力するプロンプト例:本文作成】
作成してくれた構成案の「2ページ目:御社の課題整理」と「3ページ目:原因分析」について、スライドに記載する本文を作成してください。

条件:

  • 専門用語は使わず、現場の人間が共感できる言葉を使ってください。
  • 「箇条書き」を使って読みやすくしてください。
  • 「採用コストが無駄になっている」という痛みを強調してください。

このように、ページ単位またはセクション単位で指示を出すことで、中身の濃い文章が生成されます。

ステップ3:キャッチコピーとデザイン案を出させる

パワーポイントに貼り付ける際、長文は読まれません。短い言葉で刺さるキャッチコピーが必要です。

また、どのような図やグラフを入れるべきかもAIに提案させます。

【入力するプロンプト例:デザイン指示】
5ページ目の「解決策」のスライドについて、以下の2点を提案してください。

  1. メインコピー: 一目でメリットが伝わる20文字以内のキャッチコピーを3案。
  2. 図解アイデア: このページの内容を視覚的に伝えるために、どのような図やグラフを入れると効果的ですか?具体的に指示してください(例:Before/Afterの比較図など)。

これで、テキストだけでなく、スライドのデザインイメージまで固まります。

あとはパワーポイントを開き、テキストをコピペして、提案された図を入れるだけです。

競合と差がつく!「反論処理」をAIに準備させる

ここからがプロのテクニックです。

提案資料には、顧客が断る理由(反論)をあらかじめ潰すページを入れておくのが鉄則です。

これを「反論処理」と呼びます。

自分一人で考えると「自社の都合」ばかり考えてしまいますが、ChatGPTに「意地悪な顧客」になってもらうことで、鋭い反論を洗い出せます。

【入力するプロンプト例:壁打ち】 あなたは非常に慎重で、予算に厳しい工場の経営者です。 ここまでの提案内容に対して、契約をためらう理由や懸念点(反論)を5つ挙げてください。 また、それぞれの反論に対する、論理的で納得感のある回答(切り返しトーク)も作成してください。

出力された「反論への回答」を、提案書の「Q&A」や「よくある質問」のページに追加します。これだけで、商談時の信頼度が劇的に上がります。

必ず守るべき「セキュリティ」と「著作権」のルール

業務でChatGPTを使う上で、絶対に避けて通れない注意点があります。

ここを無視すると、企業の信用問題に関わります。

1. 機密情報は絶対に入力しない

ChatGPT(特に無料版や、学習設定がオフになっていない場合)に入力した情報は、AIの学習データとして使われる可能性があります。

  • NG: 「A社(実名)への提案書を作って」「〇〇部長の名前を入れて」
  • OK: 「ある大手食品メーカーへの提案書を作って」「決裁者へのメッセージを入れて」

顧客名、個人名、未公開の売上データなどは、すべて「A社」「X氏」などの記号に置き換えて入力します

固有名詞は、パワーポイントに貼り付けた後に人間が修正します。

2. ファクトチェック(事実確認)を徹底する

AIは「ハルシネーション」と言って、もっともらしく書いてあるが実際はウソつくこと(間違いであること)があります。

「市場規模のデータ」や「競合他社の機能」などをAIに出力させた場合は、必ず公的な統計データや公式サイトで裏付けを取ってください

「AIが言っていたから」はビジネスでは通用しません

まとめ:営業の仕事は「資料作り」から「意思決定支援」へ

ChatGPTを使って資料作成を効率化することは、単なる「サボり」ではありません。

浮いた時間で、より顧客の課題に深く向き合い、解決策を練るための戦略的行動です。

  1. 3つの素材(誰に・何を・どうしたい)を用意する
  2. 構成案(アウトライン)を出力させる
  3. 本文・キャッチコピー・図解案を作成させる
  4. 反論処理をシミュレーションさせる
  5. 機密情報は入れず、事実は自分で確認する

この手順を守れば、あなたの資料作成時間は確実に9割減ります。

そして、空いた時間で顧客のもとへ足を運び、信頼関係を築く。これこそが、AI時代に求められる営業担当者の姿です。

まずは次の商談の準備で、一度ChatGPTを開いてみてください。

きっと「こんなに簡単だったのか」と驚くはずです。

現場で即使える「AI研修」を取り入れたい方へ

弊社シンプルブランドが行ってきた「企業研修」の実績はこちらとなります。

生成AI研修を希望されている方、CAIO(AI最高戦略責任者)として起用したい方は、こちらのページをご覧ください。

【動画】AI×SNS高単価マネタイズ無料ウェブセミナー

  • URLをコピーしました!