【リアルな声】安易なDX化は現場が大混乱する!これからDX化したい中小企業の経営者が絶対に知っておくべき成功するポイントと事例を徹底解説!

DX(デジタルトランスフォーメーション)と聞くと、なんとなく「デジタルツールを導入すればOK」と思っている企業が多いですが、実際に現場のリアルな声を聞くと

「ただでさえ、人が居ないのに、これ以上ややこしいものを入れようとするな!」
「変なコンサルタントが口が出すから余計に大変になった」など、

現場の悲鳴が飛び交っている様子を耳にすることがあります。

僕はDX化自体にはオススメしてますが、なんとなくみんな(世間)が言っているから「DXした方が良さそうだろうなぁ」という軽く考えている方には、本格的な導入は一切オススメしません。

それこそ、オンラインの打ち合わせのために「ZOOM」や「GoogleMeet」を使いましょうね、ぐらいはオススメできますが、その程度であり、それ以上はしない方が良いです。

大前提として、DX化に限らず、新しいツールやシステムを導入する時というのは、慎重にやっていかないと、現場が混乱し、不満が勃発し、離職のリスクを引き上げるだけのマイナス方向にしか行かないため

最低限、本記事の内容をご理解いただいた上で、DX化は検討されてみてください。

DX化を導入するポイン

1. DXは「手段」であり、「目的」ではないことを認識する

「DXやるぞ!」と経営陣が息巻いても、現場にとっては「で、何をどうすれば?」「これ以上ムダなことを増やさないでくれない?」となることがほとんどです。

「DXが流行っているからDX化しよう」ではなく、「従業員の負担を減らすためのDX」や「業務効率化することにより、より生産性が上がるためのDX」と捉え、

その結果、経営陣も従業員も取引先も消費者の方もみんながハッピーになることを目的としましょう。

DX導入を検討する際には「そもそも現場の課題は何か?」を明確にすることが不可欠です。

繰り返しますが「とりあえず流行っているからDX」と考える企業ほど、見当違いな施策を打ち出して現場の不満を増幅させてしまいます。

現場のお困りごとや不便なことを洗い出し、その解決手段の一つとしてDXを活用する視点が求められます。

2. 現場の意見を取り入れる

リアルな現場の声を僕がお伝えすると「どうせまた経営陣の思いつきだろ?」という感じが大半です。

大前提として、デジタルものは、どんなに優れたシステムを導入しても、「使いにくい」「覚えにくい」「分かりにくい」と使われません。

「この機械を導入するのに、2,000万つかったんだぞ!!」と社長がワーーーと言ったところで、金額は関係ありませんし、話し合いの武器として出すべきではありません。

そもそも、製造業や小売業の従業員の方々に対して、「デジタル化に慣れている」と思っていることが認識が間違っています。

「デジタルに慣れていない人に対して、どう浸透させるか?」を考える必要がありますから、ちゃんと研修や1:1で話し合うなど、方向性を話していきましょう!

意外と「経営者からやるぞ~!」と言ったことなのにも関わらず「俺忙しいから~」というのを理由に、言いっぱなしの人がいますが、もしそうであればDX化はやるべきではありません。無理ですし、人やめるだけですから

3. 導入初期は従業員さんの「不満」の数が大きい可能性が大

実際に導入してみると分かりますが、社長から説明したとしても従業員さんが100%納得して、「やっていきましょう!」となることは現場ではほとんどありません。

むしろ最初は「不満の声が多いはず」です!

なぜなら、彼らからしてみたら

「余計な仕事を増やすな」
「ただでさえデジタルに弱いのに、なんで無駄にデジタル化するんだよ、
 今までアナログだったんだからそれでいいだろ」
「また社長のいつもの勢いで出てきた言葉だわ。振り回されるのがうんざり...」

と、普段の関わり方にもよりますが、かなり上記に近しい状態だと認識しておきましょう。

しかし、本気でDX化を導入するなら、不安の声が出ることが前提で

「あなたたちの負担が減るためにDXするんだよ」「よりお客さんや取引先にとって、良い環境にしていくんだよ」ということを必ず伝え続けて、しっかりとやり切っていくことが大切です。

実際に1週間前後は不満の方が多いかもしれません。

ですが、正しく導入をし2-3週間ぐらい経ってくると、「あれ、前よりも便利だしラクになって気がするな」という声が出てくるはずです。

ただ、その声を速く出てくるためにも、現場の分からないことは、最優先で「社長や上長が積極的かつ丁寧」に回答していきましょう!

4. ITに詳しい人材を育成するか、外部から現場の気持ちが分かる人を連れてくる

DXは「システム導入して終わり」ではありません。社内に運用できる人材がいなければ続きません。

また、現場では社内のヒマそうな人や、適任になりそうな人を捕まえて「DX戦略長」のような肩書きを設ける経営陣や、ITやDXの知識が乏しい人が「担当」に任命されることがありますが、

これはやめましょう。その人が潰れます。

せめて行うなら、IT・DXを学ばせる時間を設けて、今のお仕事の業務を削減させるべきです。

逆にそれができないなら、外部から現場の気持ちが分かるDXコンサルタントを入れた方が得策です。

ただし、「コンサルに丸投げ」は一番やっちゃアカンやつです。

特に現場の気持ちが分からずに、机上の空論で話をする人が来るとまぁ混乱します。

ただ、社内でもそれなりの知識を入れた人材を「1人は欲しいな」と感じている人であれば、現場の気持ちが分かるDXの専門家から学びながら、少しずつDXを進めていくことをオススメします。

DX化を導入するメリット・デメリット

DX化のメリットは単純でちゃんとハマれば「業務効率が上がる!」「従業員の負担が格段に減る」「時短につながる」「データ集めができる場合は、次の展開(新規事業)や個々に合わせた「ついで買い」などを促せる」ができます。

一方でDX化はデメリットもあって、中途半端に行うと、現場が混乱します。また、説明不足で進めてしまうと、その後の社長と社員との関係が厳しくなるということで、離職につながることもあります。

だからこそ「なぜ、このDX化を進めていくのか?」「誰のためにやっていくものか?」を伝えた上で、現場の従業員さんが働きやすいように、消費者の方々が便利になるように、考えていきましょう。

IT化とDXは全く違います!

そもそも、紙の媒体を「電子化」することをDX化と言っている人がいますが、これは単なる「IT化」です。

そもそもDXとは「デジタルトランスフォーメーションの略」まではご理解いただいていると思いますが、人によって定義が違います。

ただ、シンプルに伝えるならば

①IT化する
②生産性が上がって会社が潤う
➂この文化が企業内に浸透する

小田じゅん

この3つが揃って初めて「DX化」だと言えます。

たとえば、かんたんな事例で言うと、「オンライン会議」が一種のDX化に該当します。

なぜなら、先ほどの3つに該当することです。

オンライン会議室導入の場合

①IT化する
⇒ 直接会ってミーティングだったのを、オンライン上でミーティングできるように

②生産性が上がって会社が潤う
⇒ わざわざ帰社せずとも、出先から(次の現場から)打ち合わせができる
⇒ 従業員さんの負担が減る、時間短縮、時間を気にしない運転(安全性の確保)

➂この文化が企業内に浸透する
⇒各現場付近の車の中でミーティングに参加してもいい風土になる
(次の現場行きやすく合理的)

今の例で言うと、

・会社
⇒売上UP&事故防止の安全性の確保
・従業員
⇒移動時間を気にしなくていい、ラク、次の仕事にすぐいける
・消費者へ
⇒落ち着いた気持ちで仕事ができるから、質の良い仕事ができる

こんなメリットがありますよね。

DX化に成功した事例:トライアルさんのスキップカート

[出典元]トライアルマガジンより

小売業のディスカウントストア(スーパーマーケット)のトライアルグループさん。

このスーパーでは「スキップカート」と言って、買い物カートにタブレット端末とスキャナーを搭載し、通常のレジに並ぶことなく買い物を済ませることができるカート(食料品を入れて運ぶカート)になります。

このカートを利用することで

・レジまで行かずともお買い物の合計金額がわかる
・スキャンした商品に応じてクーポンが表示されてお得に買い物ができる
・値段を見ながら、買い物ができるから消費者も買いやすい

最初に「個人情報」を入力してもらえたら

・どの世代の人が
・何を買うのか?
・いくらぐらいを決済するのか
・何時ぐらいに買いに来るのか?など

裏側でデータもとれているはずなので、そうすると、「この層には○○のようなものを提供した方がいいんだなー」というのが、データに基づいた次なる施策を打つことができます。

しかしながら、DX化していないと、この戦略がとれません。

データを沢山有しているスーパーさんは顧客情報を元に戦略と
データを全く把握できていないスーパーさんが打つ戦略

どっちの戦略を打てる方が「これから生き残っていけるか?」と言えば、もうお分かりですよね。

「いやいや、ウチは田舎だからデジタル化しても、みんな使えないから、アナログが一番なんだよ!」と言う人もいるかもしれません。

しかし、今回の例では、何も難しいことではありません。なぜなら、消費者にとっては、アナログのカートから計算機のついたカートを使ってね、ということだからです。

で、プリペイドカードに登録しておけば、ピッとやるだけで財布も要りません。

地方の田舎に住んでいると、共感してくれると思いますが、おばちゃんたちがレジで財布出すの遅くて、後ろがつっかえている問題って結構あるんですよね。

「レジのお姉さんがピッとしている間に、出す時間があっただろ!」と思う時もあれど、高齢者の方がそんな判断ができる人ばかりではないことはこちらも重々承知です。

中にはかばんの中の財布を探した挙句、お金が入っていない財布を持ってきてしまった人や、そもそも財布を持ってきてなくて、「どうしよう。。。しゅん。。。」となるケースもあります。

そうなってしまったら一度レジを止めて、後ろで行列を作った人達は、別のレジに移動する必要がありますが、これが火曜日特売や5%OFFなどの日と重なって、混雑時で起きてしまったら、スーパーの店員さんはまぁ地獄です。

それであれば、プリペイドカードで「ピッ」と生産が出来た方が断然便利ですし、レジに待ちの行列を作って、待ってた人にもイライラされなくて済むので、会社にとっても消費者にとっても結果「プラス」ですよね。

これが「DX化の本質」ですので、DX化を前向きに検討している方は、ぜひ覚えておいてください。

まとめ

DXを成功させるには、「現場を無視しない」「小さく始めて確実に進める」「IT人材を育てる」ことが重要です。

一方、失敗する企業は「とりあえずDX」「コンサル丸投げ」「最新ツール入れたらOK」という考えに陥りがちですが、DX推進の鍵は、「現場の人達にどうメリットがあるのか?」をちゃんと伝えることになります。

「経営者が決めたからやる」のは結果論でいいのですが、「なぜ、DX化に力を入れるのか?」「現場でどんな場面で不便さを感じているのか?」をベースに話をすることが重要です。

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