AI研修を社内で企画する担当者のためのRFP(提案依頼書)テンプレート

「AI研修を外部に依頼したいが、何をどう伝えればいいかわからない」

そう悩んでいる人事・総務・経営企画の担当者の方は多いのではないでしょうか。

研修会社のホームページを見て問い合わせフォームから連絡しても、「具体的にどのような研修をご希望ですか?」と聞き返されてしまう。

社内で上司に相談しても、「とりあえず見積もりを取って」と言われるだけで、何を基準に依頼すればいいのかわからない。

こうした状態を一気に解決するのが、RFP(提案依頼書)です。

RFPとは、外部の研修会社に「こういう研修を実施したい」という要件をまとめた書類のこと。

これを1枚作るだけで、研修会社への依頼がスムーズになるだけでなく、社内の稟議資料としても活用できます。

この記事では、AI研修に特化したRFPテンプレートをそのままコピペで使える記入例付きでご提供します。RFP作成が初めての方でも安心して取り組めるよう、各項目の書き方と記入のポイントもあわせて解説します。

この記事でわかること

AI研修向けRFPとは何か、なぜ必要なのか
RFPに盛り込むべき10の項目と記入例
そのままコピペで使えるRFPテンプレート(全文)
RFP作成で陥りやすい3つの落とし穴
RFPを活用した研修会社の比較・選定フロー

AI研修の企画でRFPが必要な理由

「RFP」と聞くと、システム開発の大型案件で使うイメージがあるかもしれません。

しかし、AI研修の外部委託においても、RFPを作成するメリットは非常に大きいです。

メリット①:研修会社から「的確な提案」がもらえる

研修会社に「AI研修を検討しています」とだけ伝えても、返ってくるのは汎用的なパッケージの案内です。

一方、RFPで自社の状況・目的・条件を伝えれば、自社に合わせた具体的な提案と見積もりが返ってきます。

メリット②:複数社の提案を「同じ基準」で比較できる

同じRFPを複数の研修会社に送ることで、各社からの提案内容を統一された基準で比較できます。

「A社の方が安いが、B社の方が内容が充実している」といった客観的な比較判断が可能になります。

メリット③:社内の稟議がスムーズに通る

RFPは、研修の目的・対象者・予算感・期待効果を整理した文書です。

これがそのまま上司や経営層への説明資料として使えるため、稟議の通過がスムーズになります。

「なぜこの研修が必要なのか」を口頭で説明する手間も省けます。

メリット④:社内関係者の認識を統一できる

研修の企画には、人事だけでなくIT部門や事業部門の意見も必要になることがあります。

RFPを作成するプロセス自体が、社内の関係者間で研修の目的や方向性を擦り合わせる機会になります。

AI研修RFPに盛り込むべき10の項目【記入例付き】

ここからは、AI研修のRFPに記載すべき項目を一つずつ解説します。

各項目にはコピペで使える記入例を添えていますので、自社の状況に合わせて書き換えてご利用ください。

項目①:研修実施の背景と目的

なぜ今AI研修を実施するのか、その背景と目的を記載します。

研修会社はこの情報をもとにカリキュラムの方向性を設計するため、RFP全体の中で最も重要な項目です。

記入例

当社では業務効率化の一環として生成AIの活用を推進しておりますが、社員のAIリテラシーにばらつきがあり、一部の部署でしか活用が進んでいない状況です。全社的なAI活用の底上げを図るため、外部講師による研修の実施を検討しています。

本研修の目的は以下のとおりです。

(1)全社員が生成AIの基本を理解し、業務での活用イメージを持つこと
(2)各部署で1つ以上の業務にAIを試験的に導入できる状態を目指すこと

項目②:対象者と参加人数

研修の対象者(役職・部署・AIスキルレベル)と想定参加人数を記載します。

この情報により、研修会社は適切なカリキュラムのレベルと進行方法を設計できます。

記入例

象者:営業部・総務部・企画部の一般社員および管理職(計30名程度)
AIスキルレベル:大半がAI初心者。ChatGPTを個人的に使ったことがある社員が数名いる程度。
備考:管理職(10名)と一般社員(20名)でカリキュラムを分けることも検討しています。

項目③:研修で扱ってほしいテーマ・内容

研修で扱ってほしい具体的なテーマや、特に重視してほしい内容を記載します。

具体的であるほど、研修会社からの提案の精度が上がります。

記入例

以下のテーマを含む研修を希望します。

・生成AIの基礎知識(仕組み・できること・リスク)
・ChatGPTを使った業務活用の実践(メール文面作成、議事録要約、企画書のたたき台作成など)
・生成AI利用時のセキュリティ・情報管理上の注意点
・自社の業務に即した活用アイデアのワークショップ

※特定のAIツール(ChatGPT、Gemini、Copilot等)の指定はありません。最適なツールをご提案ください。

項目④:希望する研修形式と時間

対面 or オンライン、講演型 or ワークショップ型、希望する研修時間を記載します。

記入例

形式:対面での実施を希望(オンラインも相談可)
時間:半日(3時間程度)を想定。終日研修も選択肢として検討中。
回数:1回の実施を基本とするが、フォローアップ研修(1〜2ヶ月後)も含めた提案も歓迎します。
実施場所:当社会議室(プロジェクター・Wi-Fi完備、最大40名収容可)

項目⑤:希望する実施時期

記入例

希望時期:2026年○月〜○月の間で実施希望
曜日の希望:平日(火〜木が望ましい)
決定時期の目安:研修会社の選定は○月中に完了予定

項目⑥:予算感

具体的な金額の記載が難しい場合は、おおよその予算レンジや「予算は未定だが提案に応じて検討する」旨を記載しても構いません。

記入例

予算:○○万円〜○○万円の範囲で検討中(交通費・教材費込み)
※助成金(人材開発支援助成金等)の活用を検討しているため、助成金対応の可否についてもご回答ください。

AI研修の費用相場をまだ把握できていない場合は、AI研修の費用相場と時間別の料金目安を先にご覧いただくと、予算設定の参考になります。

項目⑦:講師に求める要件

記入例

以下の要件を満たす講師をご提案ください。

・企業向け生成AI研修の実績が豊富であること
・AI初心者にもわかりやすい説明ができること
・当社と同規模(従業員○○名程度)または同業界(○○業)での研修経験があればなお望ましい
・事前に講師のプロフィールや動画・実績を確認させていただきたい

項目⑧:研修後に期待する成果・ゴール

研修後にどのような状態を目指すのかを記載します。

この項目を明確にすることで、研修会社は効果測定を見据えたカリキュラムを提案しやすくなります。

記入例

研修後の到達目標は以下のとおりです。

・参加者全員が生成AIを「自分の業務に使える」イメージを持てている状態
・各部署で最低1つ、AIを活用した業務改善のアイデアが出ている状態
・受講者アンケートの満足度80%以上

項目⑨:提案書に含めてほしい内容

研修会社からの提案書に盛り込んでほしい情報を明示しておくと、提案の比較がしやすくなります。

記入例

提案書には以下の情報を含めてください。

・研修カリキュラム(内容・時間配分・進行方法)
・講師プロフィール(経歴・実績・専門分野)
・過去の類似研修の事例(業界・規模が近い事例を優先)
・費用の内訳(講師料・教材費・交通費等の明細)
・研修後のフォローアップ体制の有無と内容
・助成金対応の可否と申請サポートの有無

項目⑩:選定スケジュールと連絡先

記入例

選定スケジュール:
・提案書提出期限:○月○日(○)
・プレゼン・質疑応答:○月○日〜○日の間で調整
・研修会社決定:○月○日までに通知
・研修実施:○月○日(予定)

連絡先:
担当者:○○部 ○○ ○○
メール:xxx@xxx.co.jp
電話:xxx-xxxx-xxxx
※ご質問は○月○日までにメールにてお願いいたします。

【コピペ用】AI研修RFPテンプレート全文

ここまで解説した10項目を1つのテンプレートにまとめました。

以下をコピーして、自社の情報に書き換えてご使用ください。

生成AI研修 提案依頼書(RFP)

○○株式会社 ○○部
作成日:20XX年○月○日

1. 本書の目的

本書は、当社における生成AI研修の実施にあたり、外部研修会社に研修プランのご提案をお願いするための提案依頼書です。

2. 研修実施の背景と目的

(自社の背景と目的を記載)

3. 対象者と参加人数

対象者:
参加人数:約○名
AIスキルレベル:
備考:

4. 研修で扱ってほしいテーマ

(希望するテーマを箇条書きで記載)

5. 希望する研修形式と時間

形式:対面 / オンライン / どちらでも可
時間:○時間
回数:
実施場所:

6. 希望する実施時期

(時期・曜日の希望、選定完了時期の目安を記載)

7. 予算

(予算レンジ、助成金活用の意向を記載)

8. 講師に求める要件

(講師の実績・スキル・経験に関する要件を記載)

9. 研修後に期待する成果

(研修のゴール・到達目標を記載)

10. 提案書に含めてほしい内容

・研修カリキュラム(内容・時間配分・進行方法)
・講師プロフィール
・類似研修の実施事例
・費用の内訳
・研修後のフォロー体制
・助成金対応の可否

11. 選定スケジュール

提案書提出期限:○月○日
質疑応答・プレゼン:○月○日〜○日
研修会社決定:○月○日
研修実施予定:○月○日

12. お問い合わせ先

担当者:
部署:
メール:
電話:

RFP作成で陥りやすい3つの落とし穴

RFPを作成する際に、初めての担当者がやりがちな失敗を3つご紹介します。

事前に知っておくことで、より質の高いRFPが作成できます。

落とし穴①:目的が曖昧なまま書いてしまう

「AI研修を実施したい」だけでは、研修会社はどのレベルの研修を提案すべきか判断できません。

「なぜ今AI研修が必要なのか」
「研修後にどんな状態を目指すのか」

を具体的に書くことで、的確な提案が返ってきます。

書き方に迷ったら、「研修をやらなかった場合に起きる問題」を想像してみてください

そこに、研修の目的のヒントがあります。

落とし穴②:条件を詰め込みすぎる

あれもこれもと条件を詰め込みすぎると、研修会社が提案の幅を狭めてしまいます。

「必須条件」と「あれば望ましい条件」を分けて記載するのがコツです。

例えば、「対面実施は必須」「フォローアップ研修はあれば望ましい」のように優先度をつけることで、研修会社は柔軟な提案がしやすくなります。

落とし穴③:予算を一切書かない

予算を伏せてしまうと、研修会社は「とりあえず高めの提案」を出さざるを得なくなります。正確な金額でなくても、おおよそのレンジ(○万〜○万円程度)を記載するだけで、現実的な提案が返ってきやすくなります。

なお、AI研修の一般的な費用感についてはこちらの費用相場記事を参考にしてください。

RFPを活用した研修会社の選定フロー

RFPを作成した後、どのように研修会社を選定していくのか、全体の流れを整理しておきましょう。

ステップ1:RFPを作成する(本記事のテンプレートを活用)

社内の関係者と内容を擦り合わせ、最終版を確定させます。

ステップ2:候補となる研修会社にRFPを送付する(2〜4社程度)

同じRFPを送ることで、公平な比較が可能になります。

ステップ3:提案書・見積書を受領し、比較評価する

各社の提案を、RFPで設定した基準に照らして評価します。比較のチェックポイントについては生成AI研修を比較する前に知っておくべき5つのチェックポイントも参考にしてください。

ステップ4:必要に応じて質疑応答・プレゼンを実施する

書面だけではわからない講師の雰囲気や、カスタマイズへの柔軟性を確認します。

ステップ5:研修会社を決定し、詳細打ち合わせに進む

選定結果を社内で承認し、研修会社と具体的なカリキュラム・日程を詰めていきます。

まとめ:RFPは「最高のAI研修」を引き出すための設計図

AI研修の成功は、研修会社選びの前段階で決まります。

RFPは、研修会社から最適な提案を引き出し、社内の合意形成を同時に進めるための「設計図」です。

本記事のテンプレートをベースに、まずは叩き台を作成してみてください。

完璧でなくても構いません。

書き出すことで「自社に何が必要か」が整理され、研修会社とのコミュニケーションが格段にスムーズになるはずです。

RFP(提案依頼書)の送付先としてシンプルブランドもご検討ください

シンプルブランド(株式会社シンプルグランド)は、AI活用やSNS研修を30業種以上に提供してきた法人向け研修の専門会社です。

経済産業省・中国経済産業局、全日本不動産協会、商工会議所、上場企業グループから中小企業まで、幅広い研修実績があります。

RFP送付はもちろん、「RFPを作る前段階の相談」も歓迎しています。「まだ社内で研修の方向性が固まっていない」という段階でも、過去の事例をもとに一緒に整理していくことが可能です。

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