AIで仕事がなくなる人、逆に仕事が増える人|これから5年で起きる働き方の大変化を解説

「AIによって仕事がなくなる」

生成AIが急速に進化する中で、このような話を聞く機会が増えました。

ChatGPT、Claude、Geminiをはじめ、文章、画像、動画、プログラミングなど、AIができることは急速に広がっています。

さらにAIエージェントが発展すれば、人間が一つひとつ指示を出さなくても、AIが目的を理解し、必要な作業を連続して進める場面も増えていくでしょう。

では、本当に人間の仕事はなくなってしまうのでしょうか?

僕は、少し違う見方をしています。

これから起きるのは、

「全員の仕事がなくなる」のではなく、AIによって仕事が減る人と、逆に仕事が増える人への二極化

だと考えています。

そして、この差を生むのは「どんな職業についているか」だけではありません。

AIに任せられる仕事をしているのか。それとも、AIを使って新しい価値を生み出す側にいるのか。

ここが大きな分岐点になると思います。

この記事では、今後5年程度を見据えて、AIによって働き方がどう変わっていくのかを考えていきます。

※将来についての部分は、現在のAI技術の発展を踏まえた僕自身の予測・見解を含みます。

AIで「仕事がなくなる」は少し表現が違う

AIについて語るとき、

「税理士がなくなる」
「プログラマーがなくなる」
「Webライターがなくなる」
「デザイナーがなくなる」

と職業単位で語られることがあります。

しかし、僕はこの考え方は少し違うと思っています。

重要なのは

「どの職業がなくなるか」ではなく、「その職業の中にある、どの業務がAIへ移るのか」

を見ることです。

職業の中には複数の業務が存在する

例えば営業職なら

  • 見込み客を調査する
  • 営業メールを書く
  • 商談の準備をする
  • お客さんと話す
  • 提案する
  • 見積書を作る
  • 商談内容を記録する
  • 商談後にフォローする

など、複数の仕事があります。

この中で

企業情報の調査、メール作成、資料作成、議事録作成などは、すでにAIを活用できる領域です。

一方で、

お客さんとの関係構築、複雑な交渉、最終的な意思決定などは、人間が担う価値がまだ大きい領域です。

つまり

営業という仕事が突然なくなるのではなく、営業担当者がやっている仕事の中身が変わっていく

と考えた方が分かりやすいでしょう。

AIで仕事が減りやすい人①「言われた作業だけをする人」

今後、特に厳しくなると考えているのが

「言われたことを、そのまま作業すること」が中心になっている人です。

例えば

「この文章を書いてください」
「この情報をまとめてください」
「この画像を作ってください」
「このデータを入力してください」
「この資料を作ってください」

という指示を受け、その通りに成果物を作る。

こうした業務はAIとの相性が非常に良い分野です。

なぜなら、AIも基本的には

指示を受ける → 処理する → 成果物を返す

ということが得意だからです。

人間が単純な作業代行者としてAIと競争すると、今後は厳しくなる可能性があります。

AIで仕事が減りやすい人②「パソコン操作そのもの」をスキルにしている人

これまでは

「Excelが使える」
「Photoshopが使える」
「動画編集ソフトが使える」
「WordPressが使える」
「PowerPointで資料を作れる」

これらの作業自体に価値がありました。

もちろん、現在もこうしたスキルは必要です。

しかし、AIがソフトウェアを操作したり、成果物そのものを生成したりするようになると

「ツールを操作できる」という価値だけでは差別化しにくくなる可能性があります。

重要になるのは

「Photoshopを使えるか?」

ではなく

「どんな画像を、誰に向けて、何の目的で作るべきなのか?」

を考えられることです。

AIで仕事が減りやすい人③ AIの回答をそのまま納品する人

AIを使っているから安心とも限りません。

むしろ今後増えると考えられるのが

AIで作ったものを、そのまま右から左へ流す仕事です。

ChatGPTで文章を作る。
AIで画像を作る。
AIで資料を作る。

それをほぼ確認せずに納品する。

これだけなら、お客さん自身がAIを使えばできる可能性があります。

すると

「なぜあなたにお金を払う必要があるの?」

という問題が出てきます。

AI時代に必要なのは

AIを使えることではなく、AIを使った上で付加価値を加えられることです。

逆にAIで仕事が増える人①「問題を見つけられる人」

では、逆に仕事が増える可能性があるのはどんな人でしょうか?

一つ目は

問題そのものを発見できる人です。

AIは与えられた問題に対して答えを出すことが得意です。

しかし現実の会社では

「そもそも何が問題なのか分からない」というケースが少なくありません。

例えば

「売上が伸びない」という会社があったとします。

問題は

広告なのか。
営業なのか。
商品なのか。
価格なのか。
リピート率なのか。
問い合わせ後の対応なのか。

ここを整理しなければ、AIへ正しい質問もできません。

だからこそ

「何をAIに聞けばいいのか」を決められる人の価値は高まると考えています。

AIで仕事が増える人② 複数のスキルを掛け合わせられる人

これから強くなるのは、

一つの作業だけができる人より

複数の知識やスキルをAIと組み合わせられる人だと思います。

例えば

  • 営業 × AI
  • マーケティング × AI
  • 採用 × AI
  • SEO × AI
  • SNS × AI
  • 経理 × AI
  • 建設 × AI
  • 医療 × AI

などです。

AI単体に詳しいだけではなく

「自分の専門分野でAIをどう使えば成果につながるのか?」まで考えられる人です。

業界知識がある人ほどAIを具体的に使える

例えば建設業を知らない人が、

「建設会社でAIを使う方法を考えて」とAIに聞くことはできます。

しかし、実際の現場を知っている人なら

「この報告書作成に時間がかかっている」
「この確認作業が毎回発生する」
「若手への技術継承が難しい」

など、より具体的な問題を把握できます。

そこにAIを組み合わせる。

つまり

AI時代だから専門知識が不要になるのではなく、専門知識とAIを掛け合わせられる人が強くなる

ということです。

AIで仕事が増える人③ AIに仕事を「任せる側」に回れる人

今後さらに重要になると考えているのが

AIに仕事を任せられる人です。

これまでは

上司 → 部下
会社 → 外注先

という形で、人間が人間へ仕事を依頼していました。

これからは、そこにAIが入ってきます。

例えば

人間が目的を決める。
AIに調査させる。
AIに案を作らせる。
AIに資料を作らせる。
人間が確認する。
AIに修正させる。

最終的に人間が意思決定する。

このような働き方です。

「自分で全部やる人」から「AIを動かす人」へ

これまで仕事ができる人とは

「自分で速く正確に処理できる人」だったかもしれません。

しかしこれからは

「AIや人間へ適切に仕事を振り、最終成果を作れる人」も重要になります。

これは、ある意味ではマネジメント能力です。

AI時代には、管理職だけではなく一般社員にも、

「AIに何を任せるか?」
「人間が何をやるか?」を判断する力が必要になると思います。

AIで仕事が増える人④ 最終的な責任を持てる人

AIがどれだけ賢くなっても

「最終的に誰が判断するのか?」という問題は残ります。

例えば

AIが作った営業戦略を採用するのか。
AIが提案した採用候補者をどう評価するのか。
AIが作った契約書をそのまま使うのか。
AIの分析をもとに経営判断をするのか。

最終的には、人間側の判断が必要になる場面があります。

だからこそ

AIの回答を理解し、検証し、自分で判断できる人の価値は残ります。

AIが答えを出してくれるからこそ

「その答えを採用するか?」を判断する能力が重要になります。

これから5年で「一人ができる仕事量」は大きく変わる

ここからは将来予測です。

僕は今後5年程度で

「一人の人間が担当できる仕事の範囲」が大きく広がる

可能性があると考えています。

これまでは

文章を書く人。
デザインする人。
動画を編集する人。
データを分析する人。
資料を作る人。

それぞれ別の担当者が必要だった仕事でも、AIを使うことで一人または少人数で対応できる範囲が広がります。

すると会社側も

「この作業だけできる人」より

「AIを使いながら複数の仕事をまとめて担当できる人」

を求めるようになる可能性があります。

「10人必要だった会社」が同じ10人を必要とするとは限らない

これも今後起こり得る変化です。

これまで10人で行っていた仕事を、AIを活用することで少人数でも処理できるようになれば、会社が同じ業務のために同じ人数を採用し続ける必要性は低くなります。

ただし

「だから大量に人が不要になる」と単純には言えません。

生産性が上がったことで

新しい事業を始める。
対応できるお客さんを増やす。
海外へ進出する。
今までできなかったサービスを始める。

という方向へ進む会社もあるからです。

つまりAIによる生産性向上を

「人を減らすため」に使う会社と、「事業を拡大するため」に使う会社

では、その後の働き方も大きく変わります。

AI時代は「仕事を奪われる側」と「AIを使って仕事を増やす側」に分かれる

ここが、これからの働き方を考える上で重要なポイントです。

例えば、これまで記事を10本書いていたライターがいたとします。

AIによってお客さん自身が記事を作れるようになれば、その仕事は減るかもしれません。

一方で

SEO戦略を考える。
競合を分析する。
AIで記事を制作する。
人間が編集する。
内部リンクを設計する。
アクセスを分析する。
問い合わせにつながるよう改善する。

ここまで担当できる人なら、仕事の範囲は逆に広がります。

つまり

AIによって「仕事がなくなる人」と「仕事が増える人」は、同じ業界の中にも存在する

ということです。

これから重要になる5つの能力

では、今後5年を考えたとき、どんな能力を身につければいいのでしょうか?

僕は、少なくとも次の5つは重要になると考えています。

1.問題を発見する力

「何を解決すべきなのか」を考えられること。

AIに正しい仕事をさせるためにも必要です。

2.専門知識

営業、マーケティング、経理、建設、医療など、自分の専門領域を持つこと。

AIと専門知識を掛け合わせることで、具体的な価値を作りやすくなります。

3.AIに仕事を任せる力

自分で全部やるのではなく、

「これはAI、これは人間」と仕事を分けられること。

4.AIの回答を判断する力

AIが出したものをそのまま信用せず、

「本当に正しいのか?」
「現場で使えるのか?」

を判断する力です。

5.実行して改善する力

最終的に成果を生むのは実行です。

AIから100個のアイデアをもらっても、何も実行しなければ成果はゼロです。

実行して、結果を確認して、またAIを使って改善する。

このサイクルを回せる人は強くなるでしょう。

会社員もフリーランスも「自分の仕事を分解」した方がいい

AI時代に向けて今すぐできることがあります。

それが、

自分の仕事をすべて書き出すことです。

そして、それぞれについて

①AIに任せられる仕事
文章作成、情報整理、要約、データ処理など。

②AIと一緒にやる仕事
企画、分析、資料作成、営業準備など。

➂人間が中心になる仕事
交渉、関係構築、現場対応、最終判断など。

この3つに分けてみる。

すると、

「自分の仕事の大部分がAIでもできる」

という人もいるでしょう。

その場合は、危機感を持った方がいいと思います。

逆に

「AIを使えば、この仕事まで自分でできる」

と気づく人もいるはずです。

こちらは大きなチャンスです。

まとめ|AIによって仕事がなくなるのではなく「人間の役割」が変わる

AIによってすべての仕事がなくなる。

僕はそのようには考えていません。

一方で

今までと同じ仕事を、今までと同じやり方で続けられるとも思っていません。

単純な作業をする。
決められたソフトを操作する。
言われた通りに成果物を作る。

こうした仕事の一部は、今後AIへ移っていく可能性があります。

その一方で

問題を見つける。
AIへ仕事を任せる。
複数の専門性を組み合わせる。
AIの回答を判断する。
人間と交渉する。
最終的な責任を持つ。

そして、AIを使ってこれまで以上の成果を出す。

こうした人には、新しい仕事が生まれる可能性があります。

だからこそ、

「AIに自分の仕事が奪われるのか?」だけを考えていても仕方ありません。

考えるべきなのは

「自分が今やっている仕事のうち、AIに任せられるものは何か?」

そして

「AIによって空いた時間と能力を使って、自分は新しく何ができるようになるのか?」

です。

これから5年で変わるのは、AIの性能だけではありません。

僕たち人間の仕事の範囲、役割、評価される能力も変わっていくでしょう。

AIに仕事を奪われないようにするだけではなく、

AIを使うことで、今までできなかった仕事までできる人になる。

これが、これからの働き方を考える上で大切になると思います。

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